2007年10月30日火曜日

松下電器は2007年中間決算は過去最高の売上高だが?

松下電器産業が発表した2007年9月中間期の決算を発表し、各マスコミの見出しは、
① 日経では、「松下の9月中間、営業利益6%増・17年ぶり高水準」
② 朝日では、「松下電器産業、売上高過去最高 9月中間決算」
③ 読売では、「松下電器、プラズマTV好調で売上高過去最高」
④ 日経IT PLUSでは、「松下社長「サブプライムの影響、今のところない」・9月中間決算説明会」
⑤ 日経NEでは、「松下電器の上期売上高は過去最高,薄型テレビと海外の白物家電が牽引」
として、増収増益の主な要因は,「薄型テレビなどのデジタルAV機器と海外での白物家電の販売が好調であったため」という堅調に推移という論調で、「全世界でプラズマ500万台、液晶400万台という年間販売目標は達成したい」と松下電器の思いを紹介しています。

特記事項には、日経IT PLUSでは、

――米国の薄型テレビ市場でVizioなど低価格製品のシェアが高まっていることをどう見るか。

   米国のマーケットの歴史を振り返ると、成長性のある市場に突如として新興メーカーが現れて1年半から2年で消えていくということがこれまでもあった。
   ただし、Vizioは米国で非常に短期間のうちに5%のシェアをとった。
   過去のトレンドとも違うかもしれない。慎重な見方をしないといけない。
   ただし、松下電器としてはVizioの登場で何かを変えるということはない。


――今年度のプラズマ500万台、液晶400万台という出荷目標に変化はないか。

   上期はプラズマが米国で伸びず、他の地域の伸びでもまかなえなかった。
   しかし、下期は300万台強の出荷が見えており、達成できる見通しがでている。
   液晶テレビも上期は少し目標を割ったが、それはパネルの調達が十分にできなかったためだ。
   厳しい供給状況だった。しかし下期の出荷でまかなえる。


――各社が超薄型テレビの開発を進めている。松下としての取り組みは。

   プラズマもどんどん薄型化に向かって進化していく。
   最重要商品であるプラズマの薄型化は進めていく。


松下電器は総合家電メーカーで多様性・多面性を持ち、一面からでは評価できない体質の大企業ですので、軽々しくコメントできませんが、マスコミの記事で興味をもった語句は、「今年度のプラズマ500万台、液晶400万台という出荷目標」という内容でした。
松下電器はプラズマ偏重しすぎではないかと思っていましたが、液晶の目標出荷台数を見て、プラズマは国内で圧倒的に強さを持ちながら、液晶でも着々と出荷数を伸ばしているのかという内容ですね。
また、日経NEだけが「白物家電の販売が好調であった」という内容には、家電総合メーカーの懐の大きさを感じますね。
白物家電分野は、一時期、成熟分野として各社は事業を集中と選択し、白物家電分野から手を引いてきましたので松下電器は、営営と事業を推進しており、白物家電分野は松下電器は収益体質になっていることで、一商品が不調(液晶がこけたら、プラズマがこけたら、・・・)が全社の業績に直結する企業体質ではない潜在的な強さを持っていると改めて感じています。

家電分野は、次は、リンク・ネットであり、PC&家電製品が対象の先は、住宅設備機器・セキュリティ機器であり、松下電工のコラボがより緊密になれば、国内では、潜在総合力が発揮されるのではないかと推測しています。

付記
① 松下社長「サブプライムの影響、今のところない」・9月中間決算説明会
  http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITaa000030102007
② 【決算】松下電器の上期売上高は過去最高,薄型テレビと海外の白物家電が牽引
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071030/141595/?ref=ML

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