「ライスショック あなたの主食は誰が作る」の第1回 ”世界がコシヒカリを作り始めた ”というタイトルで、栽培が難しいといわれたコシヒカリが米国、中国、台湾で作られており、米国では、国内米価の1/10の生産性であり、中国では、商社と提携され、低農薬で中国風土に合わせた新種のコシヒカリを国内米価の2/3での大量栽培が着々と拡充され、上海などでは「コシヒカリ」として販売されている現実が紹介されていました。
衝撃的な内容は、台湾の農業の現実でした。
台湾はWTOに加盟し、米は自由化になり、従来の個別農家での米作では採算に合わず、農業離れが生じており、農家は大規模会社との契約によるコシヒカリの米作に移行し、台湾には、各国の米が販売されている実態であった。
象徴的な内容は、新潟の低農薬のコシヒカリを台湾の富裕層向けに取り扱いを決めた大規模の穀物会社の女性社長の言葉に、「日本に台湾の米を売り込みしたい。日本市場で認められば品質が評価につながる」であり、番組の「WTO,FTAにより、グローバル化・市場開放化になり、日本は台湾の現状と同じなり、高い国内米は輸出し、安価な米は海外から輸入」が現実味を帯びてくるという部分でした。
この農業の現実に、有識者には、「主食の自給率(40%)の維持は、海外も70%を維持しており、必須という」という見解に対して、ある政府系の委員にも関わる有識者は、「日本も台湾化は時代の潮流であり、米は全世界から輸入は可能であり、安全保障面でも不安もなく、稼いだ外貨で、安価な米を輸入は、国民を豊かにする」という論調が紹介され、内橋克人氏は、「一部の特定業者が工業製品で外貨を稼いでいるのであって、将来の継続には保証などなく、安易な輸入路線は危険」と紹介されていました。
本番組を視聴して、日本の主食である米作の置かれている現実を垣間見し、農業政策は、日本全体の根幹に関わる内容と再認識させられました。小沢民主代表が提起した農家個別保証制度はある意味では、先見的な問題提起と解釈できますね。
現在、テロ特措法の海上給油は、国際協力であり、シーレーンの安全に関わり、国益だと政府は騒いでいますが、米作・・・農業についても日本将来に関わる根幹問題であり、国際協力も大事であるが、その前に、国益を言うのであれば、農業問題の深刻さが、地域格差の要因にもなっており、真剣に考える内容であると痛感しましたね。
付記
当番組では、、商品ブランドを特に、テーマにしていませんでしたが、コシヒカリなどの 著名な銘柄は、中国では中国業者に商標登録されており、日本のコシヒカリが中国では、「コシヒカリ」の商標が使用できない事実もあります。
0 件のコメント:
コメントを投稿