2007年11月3日土曜日

年金記録問題検証委員会の最終報告書を一読して(2)

問題2 宙に浮いた5000万件データにも無いデータの検証は?

10月31日の年金記録問題検証委員会の最終報告書を一読して、受給資格者にとっての最大の問題は、宙に浮いている5000万件データにはない事実(実データ)が実存している事実ですね。
報告書の”第4の年金相談により記録が訂正された事例の調査結果”の内容ですね。

6月14日 第1回の検証委員会に、社会保険庁から「年金記録の管理のこれまでの経緯について(参考資料)」を提出しており、その内容に、平成18年8月21日~12月28日の年金記録相談でオンラインデータにもなく、マイクロフイルムにもなく、保険者が保有する領収証書等の資料で保険料の納付が確認され、記録訂正等の対応したものが84件と報告しています。
 
検証委員会は別途、28社会保険事務所を対象とし、平成18年6月~平成19年8月で、年金記録の訂正事例の803人/1175件を調査分析を報告しています。
その内容が、”第4の年金相談により記録が訂正された事例の調査結果”です。
報告書では、オンラインデータに収録されていない記録が判明した国民年金事例が71件あり、
① マイクロフィルムの記録より判明・・・26件
② 市町村への照会で判明・・・・・・・・19件
③ 相談者の保持していた記録で判明・・・26件
と記述しており、問題は、③であり、オンラインデータに収録(該当せず)されておらず、マイクロフイルムにも無く、市町村への紹介でも判明せず、被保険者自身の保持していた年金手帳の納付記録、領収書などで記録訂正した事実です。
年金記録問題は、宙に浮いている5000万件のデータの消しこみなどは時間の問題で目途がつきますが、問題は消えた年金データ、データにされなかった事象ですね。

問題の解決に、第3者委員会が設置され、記録訂正作業を実施していますが、舛添大臣が命がけと明言した「最後の一人、一円まで完結させるという」ことが出来るかどうかですね。

この懸念は、以前にもブログで記述しました、5000万件の宙に浮いているデータの名寄せ作業程度は序の口ですと。

2007年9月12日
年金記録問題 : 年金記録「氏名なし」が524万件など序の口(1)
問題は、5000万件に無い消えた年金データです。

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