2008年1月31日木曜日

書評:松浦 晋也氏:「年金、これで国を信じろと言うのか」を読んで

日経BPのサイトの松浦 晋也氏:「年金、これで国を信じろと言うのか」の書評を読み、年金に限らず、議員と公務員との互助関係を垣間見しました。
書評の対象は、
①「消えた年金を追って」 長妻昭著  リヨン社 2007年10月発行
②「年金大崩壊」      岩瀬達哉著 講談社  2003年9月発行
                  【文庫】 2007年12月発行
です。

松浦氏の書評の冒頭(抜粋)で、
”一言、“怒”である。

今回の2冊を読み終えて、怒ることなく笑っていられる人は、よほどの人格者か極度の鈍感かのどちらかだ。そろそろ確定申告の時期だが、読み終えて、なおかつ気持ちよく税金を支払える人は聖人君子か、または認知症が始まっているかのどちらかである。
・・・・・・・・・・
「消えた年金を追って」は、この問題に気が付き、国会において追求の最先鋒を務めてきた民主党議員による現状報告だ。一方、「年金大崩壊」はフリージャーナリストが公開資料と脚とを使い、この問題を追及した本である。

ここで気をつけねばならないのは、「年金大崩壊」が2003年に出版されていることだ。わたしの手元にあるのは、年金問題がクローズアップされてから増刷となった第7刷である。「年金大崩壊」は、出版当時かなりの話題になり、講談社ノンフィクション賞を受賞した。

 にも関わらず、2003年の段階では何も動かなかった。2004年になってから「消えた年金を追って」の著者である長妻議員が国会の場での追求を開始し、社会保険庁がしぶしぶデータを公表するようになるまで、目立った動きはなかったのである。”

とあるように、情報(実態)を温存し、自己保全に、非開示に営営と悪知恵を働く、官僚組織には、頭に来る内容で、自分も購読するつもりです。

付記
書評 松浦 晋也氏:年金、これで国を信じろと言うのか
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/bookreview/36/index.html?cd=sjm

2008年1月23日水曜日

文芸春秋:「日本版サブプライム破綻の日」の記事を読んで

文芸春秋 2008年第2号 荻原博子氏(経済ジャーナリスト)の「日本版サブプライム破綻の日」・・・住宅バブル期の「低金利ローン地獄」が爆発。 戦犯は誰だ?・・・・の記事を読み、成る程ナアーという感想を持ちました。

記事の内容は、10年前の1998年に、当時の住宅金融公庫が借りられる年収基準を下げ、史上最低と言われる金利2%の住宅ローンで貸し出し。このような一連の基準緩和や住宅ローン控除(減税)で銀行が融資しなかった信用力の低い人達が、住宅金融公庫で住宅ローンを組んで家を購買。
この住宅金融公庫の基準緩和は、当初こそは2%の低金利であるが、10年後には2倍の4%に引きあがられる。10年後が今年の2008年である。

国税庁の民間給与実態統計調査では、1998年のサラリーマンの平均給与は464万8000円、ところが、2006年には434万9000円と減収となっている。
この間に、配偶者控除の上乗せ分が廃止、老年者控除が廃止され、各種保険料の控除が廃止され、2007年からは定率減税も全廃となり、税負担は増える一方。
しかも、厚生年金や国民年金の保険料負担は、毎年あがることが決定された。

現実に、旧住宅金融公庫での破綻金額は、2002年 1131億、2003年 1463億、2004年 1888億、2005年 2641億、2006年 2647億と増加傾向にある。

給料が上がらず、増税傾向で、金利2%でローンを借りた人の返済額が1.2倍にUPする今年、破綻者が増大するという警告です。
更に、問題視をしているは、日本版サブプライムローンを始めようとする金融機関・・・(株)ゆうちょ銀行の動向です。
アメリカのサブプライム住宅ローン問題は、住宅ローンのブローカーの存在が大きく、ブローカーはローンを借りたい人を探し、銀行に紹介し、手数料を稼ぐ商売で、銀行側は証券化の手法でローンを債権とし販売し、破綻リスクを債権を購買した人間に付回せるしくみで、ゆうちょ銀行が将来への延命には、住宅ローンをも手掛ける可能性があり、それは、アメリカのサブプライム問題でのブローカーと同質と提起しています。
それが、日本版サブプライム破綻という論理展開です。

日本の企業社会は、「終身雇用・年功賃金」で支えられ、企業に就職すれば定年まで雇用は保証され、給与は右肩あがりの環境下であれば、長期返済の住宅ローンも成立したが、経済環境が変容したことにより従来の住宅ローンの前提が崩壊した現在、今年は住宅ローンの焦げ付きが続発する可能性が高いと予想され、更に、民業との生存競争で、ゆうちょ銀行が、住宅ローンの手数料稼ぎのブローカー(仲介業務)から将来、直接手掛けることは日本版サブプライム問題を発生させることになり、ゆうちょ銀行は住宅ローンには手を出すべきでないということです。

当方は、現在の郵政民営化については、民間に受け皿があるのに、何ら新しい社会システム・サービスを創出せず、官から民への謳い文句で、民営化にしただけで、現実は官が民になっただけであり、郵政民営化反対の意見者です。荻原氏の記事を読み、更に郵政民営化の矛盾を感じた次第です。
記事では、既成緩和の弊害に、建築基準法をも取り上げていました。
何でも、既成緩和は正論ではないですね。

荻原氏の記事は、全体的な観点での論調であり、一読の価値はあると思いましたね。

2008年1月19日土曜日

厚生年金記録の改ざんは職員の指導ありきでしょう。!

厚生年金記録の改ざん問題が実在することが判明され、企業側の悪意による改ざん行為であるが、入れ知恵として社会保険事務所の職員の指導があったのではないかと疑いが浮上し、社会保険庁も慌てて、職員を調査すると発表されました。

専門的な知識と悪意の行為の代償を考えると社会保険庁の何らかの指導があったのではないかと推察するのは素直だと思います。
民主党の長妻議員は早い時期から、浮いた年金データ・消えて年金の存在の他に、改ざん問題、社会保険事務所の指導があったのではないか提起しておりましたが、実証されたことになりますね。
改ざん問題は、職員の指導があったとことは明白でしょうね。

社会保険庁では、「ねんきん特別便」で浮いた年金データの存在の可能性を通知が目的ですが、「ねんきん特別便」では、期間の確認であり、改ざんされたか(特に、標準報酬額)どうかわかりませんね。社会保険庁は今後、どうされるのか見守りたいですね。

それにしても、年金記録問題検証委員会は改ざん問題は何も触れておらず、中途半端な報告書で終了しましたね。



付記
① 「消えた年金」、社保庁が不正減額で職員調査
   http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080116AT3S1501615012008.html
② 社保事務所職員、厚生年金記録の改ざんを事業所に指導
   http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080112it04.htm

 

多田正行「社会保険庁問題を検証する」のコラムを推奨します。

本ブログでも、2007年11月13日に”期待される連載:「社会保険庁問題を検証する」(ITpro)”を記述しましたが、現在は、7回目であり、期待された内容の連載ですね。
年金に限らず、政府は、重要なテーマに諸々の委員会、審議会に学識経験者・専門家・民間代表者を委員に任命しますが、本当に現場・現業を知っているのか疑問を感じていました。
例えば、年金記録問題検証委員会しかり、年金記録・社会保険庁監視等委員会の当初メンバーを見て、誰がITの専門家か疑っていました。

実際の委員会の運用は事務局が方向性を決め、資料らの準備をし、結論を誘導するのが実態です。
これは、官公庁全般に共通する体質で、発注する側(官)と受注する側(民)に、コンサルの存在があり、コンサルは如何に官の意向に沿った調査報告するかどうかビジネス基点であり、世の中、全て、パワーゲームですから、上手に生きることしかないですね。

ただ、年金問題は個人生活に密接に係る問題であり、やはり、専門家の意見は拝聴することが肝要と思っており、日経BP ITpro 多田正行氏の「社会保険庁問題を検証する」コラムは期待した内容ですね。

付記

日経BP ITpro  連載
[社会保険庁問題を検証する] 多田 正行

多田正行の社会保険庁問題を検証する http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071026/285606/?ST=system

 宙に浮いた5000万件の年金記録など,社会問題化した社会保険庁。公開資料を精読,検討すると,業務プロセスと情報通信システムの乖離(かいり),情報通信システムを利活用する上での組織風土の未熟さなど,様々な問題が浮かび上がってくる。この連載では,CRMの専門家である多田正行氏が公開資料や報道にもとづいて,社保庁問題を読み解きます。

【プロローグ】公開資料から浮かび上がる疑問

【Part1】年金制度を支える情報通信システムへの疑問
 第1回 制度変更に揺さぶられるシステム開発・運用の枠組み
 第2回 最終報告書に見る「宙に浮いた年金番号を生んだ」システムの不備
 第3回 公開資料から見えないシステムと運用組織の実態
 第4回 入力ミスは何故起きたか? 検証委報告書の甘すぎる勧告
 第5回 監視等委員会で見つけたずさんなコンタクトセンター計画
 第6回 ITガバナンスは社保庁改革における緊急の課題
 第7回 再生会議で議論された年金機構の組織と要員
     
【Part2】年金記録の正確性確保に関する対策
 第1回 課題はどうなったのか? 新システム導入時の課題と現行での課題
 第2回 移行計画は? 100%記録補正は無理と判断されているが
 第3回 業務単位と分担 最適化計画の内容を検証する
 第4回 巨大システムのSLAはどうなっている
 

【Part3】スケジュールと予算見積もり
【Part4】新システムを引き継ぐ新組織の実態

注)未公開の目次タイトルは今後の予定であり,変更される可能性があります

■多田 正行 (ただ まさゆき)

【プロフィール】
 CRM(顧客関係管理)分野で数々の経験を積んできたコンサルタント。1947年生まれ。著書は「売れるしくみづくり」(ダイヤモンド社),「コールセンター・マネジメント入門」(悠々社),「コトラーのマーケティング戦略」(PHP研究所)など。ITpro WatcherにCRM Watchdogを連載中。

2008年1月13日日曜日

厚生年金改ざん問題により「ねんきん特別便」では機能不足ですね

厚生年金改ざん問題が明白になった以上は、現行の「ねんきん特別便」の内容では、機能不足ですね。
年金記録確認第三者委員会の発表には、厚生年金の記録改ざん事案の実在を発表しておりますね。
内容は、事業主の虚偽申告もあり、社会保険庁のいり知恵もあったと新聞では記事にしています。
事業主の単独の行動もあったとも思いますが、やはり、制度を熟知した人間の介在があったことは事実でしょうね。

問題は、その事実が受給者が気が付くかどうかですね。
当方の経験では社会保険庁の「インターネットによる年金の加入記録の確認」サービスで、自分の過去の標準報酬額は閲覧できますが、既に受給者では、本サービスは利用できません。
「ねんきん特別便」の内容は、加入履歴のみターンアランド方式であり、標準報酬額は記載されていませんね。

標準報酬額の意図的な改ざんや、脱退処理などは、徴収されている現役時代は無関心であり受給資格取得時期になって初めて関心事になります。
社会保険庁の窓口では、年金履歴はコンピュータ端末で確認資料を出力されますが、標準報酬額については、資料提示はありませんでした。
自分で社会保険庁の「インターネットによる年金の加入記録の確認」で加入履歴を閲覧するしか手段がありませんね。

既存受給者の標準報酬額の確認作業は必要になり、現行の「ねんきん特別便」も標準報酬額の出力が必要ですね。

付記
① 社保事務所職員、厚生年金記録の改ざんを事業所に指導
  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080112it04.htm
② 厚生年金記録改ざん10例判明、事業主が虚偽届けか
  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080109it05.htm

2008年1月9日水曜日

次世代DVDは、ブルーレイで決まり!

米映画会社のWarner Bros社がHD DVDコンテンツの供給を取りやめると表明し、映画大手のパラマウント・ピクチャーズが新世代DVD規格を巡って、東芝などが推す「HD―DVD」陣営からの離脱を検討中というニュースもあり、次世代DVDは、ブルーレイで主役になりますね。
ソニーのPS3に、ブルーレイDVDの搭載の影響が顕著になってきたのでしょうね。
東芝・マイクロソフトのHD-DVD陣営は、今後、どういう戦略にするのか?見物ですね。
コンテンツで差別化も考えられ、3D分野に注力も考えられますね。

今後は、中国市場で、ブルーレイで席捲できるかどうかですね。
中国は、国策でダブルスタンダードは常套手段ですので、中国市場には政治力が必要になるでしょうね。

付記
① 「負けたという意識はない」,Warner社のBlu-ray Disc支持に東芝幹部がコメント
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080107/144915/
② 「新世代DVD、パラマウントもブルーレイに乗り換えか・FT報道」
  http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=AS1D0809P%2008012008
③ 「勝利宣言!? ワーナー独占で注目のBDAプレスカンファレンス」
  http://www.phileweb.com/news/d-av/200801/08/20085.html
④ 「米ワーナー、ブルーレイに一本化・DVD規格争い、早期決着も」
  http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080105AT2M0500X05012008.html

やはり、算出の年金支給額の間違いが実在!

2008年1月9日 読売新聞に「年金記録漏れ2000年以降も5件判明、基礎番号導入の後」が記載されていました。
年金記録確認第三者委員会の発表より、2000年以降の記録不備が5件判明し、そのうち2件は、厚生年金の標準報酬月額が引き下げられていた事例が実在したとありました。
消し込みできない浮いた年金データ5000万件データ、コンピュータデータにも無く、紙台帳にない消えた年金データの実在・・・・更に、年金支給額の算出ミス(算出仕様のミスか?、データ登録のミスか?は不明)が実在と年金記録問題は深刻な内容が判明されましたね。
年金支給額の算出ミスは、現在の厚生年金の全支給者(受給者)も正しいかどうかも不透明につながりますね。
標準報酬月額については、社会保険庁の「インターネットの年金加入記録の確認」サービスで自分の標準報酬月額は閲覧できますが、その標準報酬月額が正しいかどうかは判断しにくく、また、標準報酬月額が正しくても、算出仕様がわからず算出された支給額が正しいかどうかは解りませんね。

年金記録問題は、もう泥沼であり、「ねんきん特別便」で浮いた年金データの消し込み作業・確証作業では年金記録問題は解決できませんね。政府・与党はどうされるか見守って行きたいですね。

付記
① 年金記録漏れ2000年以降も5件判明、基礎番号導入の後
  http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080109i201.htm